解離性障害と診断名がつくようになるまでの歴史

解離性障害というのは、現代の病気ではなく昔からその存在が認められていた病気です。そこにはどのような歴史があるのでしょうか?

 

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解離性障害の歴史

 

かつて解離性障害は、身体表現性障害(転換性障害)と合わせて、「ヒステリー」と呼ばれていました。

歴史上の宗教性のなかにシャーマニズムという概念があります。憑霊体験や神秘体験といったものも、現在いう解離性障害といわれています。狐憑きという言葉を聞いたことがあるでしょうか?これも解離性障害の一種ではないかともいわれているのです。

 

名称の歴史

 

1980年、アメリカの精神疾患診断マニュアルで多重人格といいう言葉が取り上げられてから、日本でも多重人格という診断を聞くようになりました。

その後1994年に解離性同一性障害(Dissociative Identity Disorder; 略称 DID)と名称が変更されました。

 

DIDの歴史

 

19 世紀末すでに、Pierre Janet (1859-1947) は、多重人格が心的外傷体験と解離によって発症すると指摘していました。しかし、その後しばらくはこの疾患は一般精神科医からは忘れ去られていました。

Cornelia Wilbur による症例 Sybil の治療報告が、Schriber,F.R. によって1973年に出版(Schriber, E R. 1973; 邦訳:早川書房、失われた私、1978)されて以来、アメリカでは急激に多重人格の症例報告と、多重人格と児童虐待の関係に関する研究が増えました(Greaves, G.B. 1980)。

最近の大規模調査研究(アメリカ)では、DIDにおける児童虐待の既往は、性虐待が70-90%、身体的虐待が60-80%でした(Putnam, E W. et al. 1983.;  Bliss, E.L. 1984.)。日本の小規模報告でも、ほぼ同様の結果が報告されています。

DSM-III (多重人格 Multiple Personality Disorder; 略称 MPD、1980)とDSM-IV (解離性同一性障害 Dissociative Identity Disorder; 略称 DID、1994)によって、この疾患は正式の診断名として一般に知られるようになりました。

かつてはDIDの存在そのものを疑問視する専門家もいましたが、今ではその存在を疑う精神科医はほとんどいません。ただしDIDが治療関係の中で誘発されたり、あるいは過剰診断されたりしているのではないかという意味での疑義を差し挟む人は少なくありません。

赤城高原ホスピタルホームページ より引用

 

 

まとめ

 

解離性障害は歴史上、ヒステリーともよばれ、かつてのシャーマニズムも今でいう解離性障害と言われている。精神科の診断上は多重人格から解離性同一性障害(DID)と呼ばれるようになった。

 

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憑霊信仰論 著 小松和彦 出版 講談社学術文庫

 

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