
解離性障害という病気をご存知でしょうか?
この病気は記憶のない病気であり、解離性同一性障害(DID)は多重人格です。
記憶喪失、多重人格と聞いて、どのような印象を受けますか?
解離性障害についてはこちらからご覧ください。
創作作品でも取り上げられることのある記憶喪失、多重人格。
ですがなぜ創作作品でよく取り上げられるのでしょうか?
それはどこかロマンチックさがありミステリアスだと感じるからだと心理士の先生が答えてくれたことがあります。
記憶がないことや多重人格に面白さや魅力、ロマンチックさを感じる人がいるのだそうです。
この解離性障害という病気、全然面白くも何もなく、大変さしかありません。
ですが先ほどのロマンチックさなどから、解離性障害ですと詐病をする人が実際にいます。
記憶喪失や多重人格だと偽ってみたい、つまり解離性障害だと詐病をしてみたいという人がいるのです。
記憶がなくなるふりや、人格がたくさんいるふり。
解離性障害の詐病をするというのはそういうことです。
しかし、解離性障害の詐病は、知っていれば詐病なのではないかと見分けることができます。
そこで今回は解離性障害の詐病をする人の見分け方を説明していきます。
目次
解離性障害の詐病をする人は多重人格を装うことが多い
解離性障害の詐病をする人には特徴があるのです。
詐病をする人の多くは、多重人格を装います。
ここには原因があるのですが、記憶喪失という詐病をすることは困難があることです。
解離性障害の詐病をするとなると、多重人格を装うことと、記憶喪失を装うこと。
この2種類になってきます。
しかし記憶がないというのは演じる、つまり詐病をするのは非常に困難であると思われるようです。
なぜなら解離性障害の症状である記憶喪失は記憶がないというのを全くないと思っている人が多く存在しています。
そのためにぽろっと出ることを絶対にいけないと思うようです。
つまりそれは、実際の解離性障害による記憶喪失を知らないということなのです。
詐病する人は周りにばれるリスクを考え、記憶のつながっている多重人格を装うことが多いのです。
解離性障害の詐病かを名前で見分ける
解離性同一性障害の患者、つまり多重人格の人の別人格の名前は必ずしもないことが多々あります。
あっても元々と同じ名前であったり、違っても普通の名前です。
そのため名前がついていてもキラキラネームがつくことはないです。
交代人格とは、もともと一人の人間であり、それを守るための交代人格なのです。
なので漫画や小説のような名前の付き方はしないのです。
そこでキラキラネームになったりすることはありません。
さらに言うならば、名前に漢字がないのです。
漢字がないというのは、それぞれの人格の名前に漢字が必要ないからです。
名前になぜ漢字があるのかを考えてみてください。
漢字は個々の識別のための記号です。
1つの体の中に人格が複数いたとしても識別のための記号が必要でしょうか?
必要ありません。
そのために名前がついていたとしても漢字という記号は必要がないため、名前に漢字がないのです。
そのために、解離性障害という人が名前をいたり書いたりするときは、詐病かを見分ける一つのポイントなのです。
突然に交代人格が増えたら詐病の可能性大
解離性障害の人格ですが、突然に増えることは決してありません。
交代人格がなぜ生まれるのには理由があります。
耐えきれないほど強大なストレスが要因になるのです。
それはPTSDになるほどのストレス、つまりは命の危険を感じるほどの出来事によるストレスなのです。
それにより、その出来事の周囲と一緒に切り離してしまうことで、交代人格という形になります。
それを踏まえて考えてみてください。
急に交代人格が出現しませんよね?
何もなく普通に生活していて交代人格は急に増えたりしません。
解離性障害を発病するのにも、人格が増えてしまうのにもちゃんと理由があるのです。
原因があって解離し、切り離してしまうことで交代人格というものができてしまうのです。
そのために解離性障害と名乗る人が、「いついつ増えたの」みたいにもしも言ったならば、間違いなく詐病です。
断言できるのにはもう一つ理由があります。
私たち解離性障害の人は、別人格を自分で認識していません。
どんな人がなぜいつからいるのかなんてことは、絶対にわからないのです。
記憶が連続している
解離性障害の特徴の一つが記憶がないこと。
これは解離性同一性障害(DID)の人についても同じことが言えます。
解離性同一性障害、つまり多重人格では記憶が連続してつながっていません。
解離性障害の人は人格の交代があるために記憶がつながらないのです。
こうした中で、自分の中にいくつもの人格が現れるものを多重人格障害(解離性同一性障害)といいます。ある人格が現れているときには、別の人格のときの記憶がないことが多く、生活面での様々な支障が出てきます。
厚生労働省ホームページ より引用
厚生労働省のホームページにも記されているように別の人格の時の記憶はなく、生活上に支障があるほどなのです。
そのため記憶が常に連続していることは、詐病の可能性を大きく感じさせます。
細かな設定
私は多重人格で解離性障害と名乗る人がいたとします。
その中に人格Aを名乗る人がいたとします。
その人格Aが人格BやCのことを細かく話したとします。
「Bはこんな人で、こんな性格で・・・」
これは解離性障害の人ではありえないことです。
解離性障害の人はほかの人格の存在を認識できない人も少なくありません。
存在を認識していたとしても、ぼんやりとなのです。
ほかの人格がいることの認識すらあいまいな状態で、はっきりとこの人はこういう性格でこんな人でという説明をすることは不可能です。
その為にこのように別人格はこんな人ということを説明する人は解離性障害の詐病であることが多いです。
解離性障害を詐病する人にはできないことがある
実は、解離性障害の詐病をする人には、絶対に真似できないことがあります。
筋肉の使い方の変化
詐病する人が、「この人がこんな人格で・・・」というように設定をいくら作っている人でもできないのがこの、筋肉の使い方なのです。
人格の変化の際に解離性障害の人は、筋肉の使い方まで変化します。
大きなはっきりとした行動の変化は演じることができるでしょうが、これだけはやろうとしてできるものではありません。
症状は真似できない
人格の交代があるということは、解離があるということなんです。
しかしながら、症状はどう頑張ってもまねできません。
特に一つ例をあげると、目に出る症状。
目に出る症状は、眼球が左右でバラバラに動いてしまいます。
そのためにめまいも起こるのですが、バラバラに目を動かそうとしてできますか?
病院でも言われますが、通常人間にはできない動き方をするのです。
こういった細かな症状は詐病をする人には決して真似できません。
解離性障害の詐病をする人のまとめ
解離性障害の詐病をする人は実際にいます。
遭遇したこともあります。
病院で心理士の人に話したところ、詐病をする人には構ってもらえたり、心配されたりというような何らかのメリットがあるそうです。
しかし、詐病をされているのを見る側からしたら、気持ちよくありません。
さらに、本当に病気で大変な人が誤解されることに大きく影響しています。
この病気で苦しんでいる人はたくさんいます。
それを踏まえて解離性障害の詐病について考えていただきたいです。