解離性障害患者の家族が決してやってはいけない4つのこと

解離性障害かいりせいしょうがいという病気を知っていますか?

この病気の症状には2つの特徴があります。

記憶喪失と多重人格です。

解離性障害には心理療法という治療法はありますが、これで治るというものではなく、治療薬もありません。

医者でも理解が難しいこの病気の治療には家族や周囲のサポートが必要です。

今回の記事では家族がサポートをする際にしてはならないことを解説していきます。

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思い出せないことを責める

解離性障害の家族がやってはいけないことの一つが思い出せないことや忘れていることを責めることです。

それについて、2つの症状「記憶喪失」と「多重人格」に分けて説明していきます。

記憶喪失

解離性障害の症状の一つが記憶喪失です。

そのため、解離性障害の人には記憶がありません。

黒いちご
記憶喪失とはすべての記憶がない場合のみでなく、一部の記憶がない場合も記憶喪失と言います。

この記憶喪失の人に決してやってはいけないことがあります。

それが、思い出せないことを責めることです。

なぜこれをやってはいけないのか。

それは記憶喪失は病気の症状だからです。

けしてわざと忘れているわけではありません、病気の症状で忘れているのです。

出来事を忘れている場合も、家族のことを忘れている場合も、様々な場合があります。

しかしこれは病気の症状で忘れているのです。

忘れていることを責め、思い出せと責めることは風邪で熱のある人に「咳をするな」「熱を出すな」「鼻水をだすな」ということと同じです。

風邪の人にこのように責めてもどうにもならないのと同じで、記憶喪失の人に思い出せないことを責めることも同様です。

忘れていることや思い出せないことを責めたところで病気は治りません。

解離性障害の治療に最も大事なことの一つが安心と安全です。

忘れていること、思い出せないことを責めることは、安心と安全が損なわれます。

忘れているふりをしているはないかと間違われるのには理由があります。

多重人格

多重人格と聞くと人格が交代することを思い浮かべるでしょう。

しかし、多重人格で問題となてくるのは記憶の問題なのです。

人格が交代するときに、記憶は連続しません。

その為に、出来事や人のことを覚えている人格と覚えていない人格が存在するのです。

このことが影響して、忘れているふりをしているのではないのかと勘違いをしてしまう家族や周囲の人が出てきてしまうことがあるのです。

しかし、決してこれはワザとではありません。

それがわからなくなってしまうことがあり思い出せないことや忘れていることを責めてしまうことがあります。

それが解離性障害の治療に大切な安心と安全を損なうことになるのです。

怒る・暴力をふるう

解離性障害の患者は他人による暴力などで発症することが多いです。

解離性障害の発症原因のおおくはPTSDです。

詳しくは解離性障害の原因とPTSDの記事をご覧ください。

解離性障害の原因になるPTSDには犯罪や暴力などが関わってきます。

PTSDの発症原因から、暴力などは完全にトラウマに直結することとなります。

トラウマに直結するということはフラッシュバックを引き起こす原因にもなります。

それは病態を悪化することにしかなりません。

病態を悪化させるどころか、状態によっては大きなショックにより命にかかわってくる場合もあります。

そのためにこの怒る・暴力というのは決してやってはいけないことなのです。

情報操作

解離性障害の主な症状の一つが記憶喪失です。

記憶のない人に偽りを言うことはどういうことになるか。

それは大きな混乱を招くことになるのです。

大きな混乱とはどういうことか。

解離性障害の患者は記憶がないのですが、全く記憶がないわけではないのです。

そして無くした記憶を思い出すことは可能であり、様々な原因によって少しずつ断片的なものから思い出していくのです。

偽ることの説明なのですが、思い出している内容をAとします。

しかし周囲の人が思い出している内容はちがって本当はKだと偽るとします。

記憶喪失が症状の解離性障害です。

記憶がないところに何らかの原因で断片的であるにせよ思い出し始めている状態というのは、本人にはその内容が本当かどうかすらもあやふやな状態なのです。

そこに偽りを言うということは、ただでさえあやふやなものを余計にわからなくすることになり、大きな混乱を招くことになるのです。

記憶があやふやという状態はものすごく大きな不安を生みます。

記憶喪失は過去がないことと同じ《解離性障害》の人にとって記憶とは何か!の記事を合わせてごらんいただきたいのですが、記憶がないということは過去がないことに直結するのです。

記憶とは過去のできごっとであります。

しかしそれがないために過去がわからず、自分が一体どのように生きてきたのか、何をしてきたのかということがわからないということなのです。

想像してみてください。

突然に知らない場所に自分がいて、ここがどこなのか周りにいるのは誰なのか、自分はいったい何をしていたのかわからない状況。

そんなあやふやな中で生活をしていくのです。

なんとなくぼんやりと何をしてきたのかが出てきているときに、周りの人からそれは違うそんなことはしていないと言われる。

どうでしょうか、ただでさえ自分何をしてきたのかわからず不安なところに、偽りを言われるのです。

大きな混乱が生まれることは容易に想像がつくでしょう。

そのために嘘をつくなどしての情報を操作しようとすることは決してしてはならないのです。

無理やりに思い出させようとする

解離性障害の症状の特徴、記憶喪失。

この症状に対して決してやってはいけないことの一つが無理やりに思い出させようとすることです。

思い出すことを手伝うのがいけないのではなく、無理やりに思い出させようとすることがダメなのです。

記憶喪失であっても、何らかのきっかけがあり記憶はしだいに戻ってきます。

このように、自然と記憶が戻ってくることはいいのですが無理やりに思い出させようとすることが問題なのです。

なぜ無理やりにでも思い出させようとしてはいけないのか?

記憶を思い出す際には脳に相当な負担がかかります。

その為に自然と記憶が出てくるのには問題がないのですが無理やりに思い出させようとすることでその負担はさらに大きくなります。

あまりに大きな負担は、意識を失ってしまうほどの負担になってしまうこともあります。

まとめ 家族の方へ「思い出してほしいならそばを離れないで」

解離性障害の治療には必ず家族の協力が必要不可欠です。

その際に決してやってはいけないことが4つあります。

  • 思い出せないことを責めること
  • 怒る・暴力をふるうこと
  • 情報の操作
  • 無理やりに思い出させようとすること

これらは解離性障害の治療の上で妨げになり、症状としての記憶喪失を改善するのに大切なことです。

それと同時に、解離性障害の私から解離性障害の患者の家族へのメッセージです。

解離性障害の人の家族や大切な人へ
「思い出してほしいなら、決して離れずにいてください」
これだけで思い出せるかどうかは大きく変わってきます。思い出せるまでの時間も治療の進み具合も変わってきます。
どうか、大切な人に、家族に解離性障害の人がいるのなら、離れないでそばで支えてあげてください。
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